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SP会社と広告代理店の違いを徹底比較|依頼先を間違えないために

SP会社と広告代理店の違いを徹底比較|依頼先を間違えないために

「販促を強化したいけれど、どこに依頼すればいいのかわからない」
そんなときに混同されやすいのが「SP(セールスプロモーション)会社」と「広告代理店」です。

どちらもプロモーションを支援する専門会社ですが、目的・手法・得意分野が大きく異なります。
今回は、両者の特徴と役割の違いをわかりやすく比較しながら、目的に合った依頼先を選ぶポイントを解説します。

そもそも「セールスプロモーション(SP)」とは?

セールスプロモーション(SP)とは、消費者の購買意欲や流通業者の販売意欲を向上させ、売り上げを伸ばす活動のことを指します。

英語の「sales=販売」と「promotion=促進」を組み合わせた言葉で、直訳すると「販売促進」です。
そこから略して「販促」と言われることもあります。

セールスプロモーションの手法にはさまざまなものがあり、例えばハガキやWeb応募のキャンペーン企画、商品のサンプリング、ポスターやのぼりといった店頭ツールの導入など多岐にわたります。

「広告代理店」と「SP会社」は何が違うのか?

広告代理店とSP会社の違い

両者の最大の違いは、「何を目的としているか」です。

広告代理店とは

企業とメディアの間に入り、「広告枠の取り扱い」や「広告出稿の企画・運用」を行う会社です。
広告枠の販売・運用を中心に、商品やブランドを“広く知らせる”ことを目的とします。

SP会社(セールスプロモーション会社)とは

商品・サービスの“売れる仕組み”をつくるための販促施策を企画・実行する会社です。
消費者の購買行動を促し、“実際に動かす・買ってもらう”ことを目的とします。

 

広告代理店が「伝える」ための設計を担うのに対し、SP会社は「動かすための設計と実行」を担います。また、SP会社は広告の延長線にとどまらず、現場での体験や反応を通じて次の戦略に還元することができる点が大きな違いです。

「広告代理店」が得意とする領域

広告代理店の主戦場はテレビ、新聞、雑誌、Webなどのマスメディアやデジタル広告。
広告枠を扱う立場から、戦略的に配信・出稿を行うことで認知拡大を図ります。

主な業務例

  • テレビCM、新聞広告、交通広告の企画・出稿
  • Web広告(リスティング広告・SNS広告など)の運用
  • ブランドキャンペーンの立案・制作ディレクション・効果測定

広告代理店の強みは、大規模なリーチ力とメディア横断のプランニング力。販売促進よりも露出・認知・ブランディングに軸を置くのが特徴です。
一方で、実際の購買や店頭での行動変化といった“現場データ”の取得や改善までは関与しないケースも多くあります。

「SP会社」が得意とする領域

SP会社は、「購買の現場」で消費者と直接触れ合うことを得意とします。
広告で得た関心を購買・体験といった具体的な行動へ転換するために、企画と実行を担うのが特徴です。

主な業務例

  • 店頭キャンペーン、サンプリング、試食販売などの販促支援
  • イベント・展示会の企画・運営
  • POP・パンフレット・動画・Webページなど販促ツールの企画・制作
  • 現場調査・アンケート・効果検証などの実績分析

SP会社は「売るための仕組み」を設計し、現場を通じて得られたフィードバックを次の施策に活かします。
広告や購買現場で生み出した関心を、実際の行動や購買につなげる“ラストワンマイル”の部分を担う存在です。

広告代理店とSP会社の違いを一覧で比較

広告代理店とSP会社の違い比較
項目 広告代理店 SP会社
主な目的 認知・ブランド構築 購買促進・顧客コミュニケーション創出
主戦場 テレビ・Web・SNSなどのメディア 店頭・イベント・リアル接点
得意分野 広告枠の提案・出稿・運用 販促企画・現場運営・ツール制作
成果指標 露出・リーチ・クリック数 購入・来店・反応率・販売数
主なアプローチ 広告を「打つ」 消費者と「対話する」

SP会社にも“拡散力”はある

「拡散力」と聞くと広告代理店を思い浮かべがちですが、SP会社はリアルの場から広がる拡散力が強みです。広告代理店のように数百万人にリーチすることは難しくても、「リアルの場で共感を生み、口コミやSNSに波及させる」ことが可能です。

店頭イベントでの体験やサンプリング、展示会での実演など、“商品に直接触れる体験”はオンライン広告にはない熱量を生みます。
そこから口コミやSNS投稿に広がるケースも多く、少人数でも深く届く拡散を実現できます。

つまり、SP会社は「マスメディアほど広くは届かないが、刺さる層に深く届く」
この“熱量のある拡散”が、今の時代のマーケティングでは大きな価値を持ちます。

依頼先を選ぶ前に確認すべき3つのポイント

ワークスペースのイメージ

一般的には以下のようなポイントを意識して判断するのが良いでしょう。

① 目的が「認知」か「行動」かを明確にする

自社のゴールが「知ってもらうこと」なのか「実際に売ること」なのかで、最適なパートナーは変わります。

  • 広告代理店:話題をつくる/広く知ってもらう
  • SP会社:買ってもらう/体験してもらう/リピートにつなげる

② 社内でどこまで実行できるかを把握する

たとえばデザイン制作や現場手配を社内で対応できるなら、企画中心の依頼で十分かもしれません。
一方で人材手配・運営・効果測定まで外部に任せたい場合は、ワンストップ対応できるSP会社が適しています。

③ データをどう活用したいか考える

広告代理店は露出・リーチなど“上流の数値”を得意とします。
SP会社は現場での反応や購買データなど、“リアルな行動情報”を基に改善を図ります。

広告代理店では得られない「購買理由」や「リアルな声」。現場で直接対話できるSP会社なら、そのデータを商品開発・販促改善に還元できます。

SP会社に依頼した方が良いケースとは?

以下のような課題を感じている企業は、SP会社への依頼が特に有効です。

  • 店頭での反応を高めたい(試食販売・サンプリングなど)
  • ユーザーとリアルな接点を作り“体験”へつなげたい
  • 展示会や販促イベントをトータルで任せたい
  • キャンペーンの企画から運営までワンストップで任せたい

こうした施策は「リアルな行動変容」を生み出すことがゴールです。
そのため、消費者心理や現場オペレーションに精通したSP会社が力を発揮します。

セールスプロモーションの戦略設計から実施まで一貫支援

私たちゼック・グループは、セールスプロモーション領域に特化したコンサルティング会社として、課題抽出から企画立案、現場運営・分析までをワンストップで支援しています。

プランニングだけで終わらない、売りの最前線まで責任をもつ、それが私たちのいう実行力です。クライアント様の想いをつなげるべく、実際のセールスまで支援します。

  • 販促企画・キャンペーン企画・事務局運営
  • 店頭・イベントでのプロモーション支援
  • 調査とPRを組み合わせたリサーチスタッフ「コミュセラー™」による市場調査
  • デザイン・動画・Webツールの制作
  • 他業種企業間コラボの企画・現場実施支援
  • スタッフアウトソーシング

“つなぐ”を“つくりだす”。
行動を生む仕組みを設計し、クライアント様とともに並走しながら売上向上を実現します。

セールスプロモーションのことなら、まずはお気軽にご相談ください。

まとめ|目的に合ったパートナー選びが成果を左右する

広告代理店とSP会社は、どちらも企業のプロモーションを支援しますが、目的と得意領域は異なります。広告代理店はメディアを通じて認知や話題を広げる「伝える」活動を得意とし、SP会社は購買や体験など具体的な行動を促す「動かす」活動を得意とします。

重要なのは、自社の課題が「知ってもらうこと」なのか「行動してもらうこと」なのかを見極めること。目的に合った依頼先を選ぶことで、プロモーション施策はより効果的に成果へと結びつきます。

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